大学病院で臨床医になるとどんなことをするの?
臨床医なら、医師になるといきなり患者さんの主治医なります。
特に、大学病院などに入院した経験のある人ならわかるかも知れませんが、若い医師と年長の医師がセットで主治医になっていることがあります。
そんな感じで、新人と先輩がセットで患者を診ます。
新人医師のことを、ノイヘーレン。
先輩医師のことを、オーベンといいます。
オーベン(大ベン)の語感から、ノイヘーレンをわざとコベン(小ベン)と俗に呼ぶ場合もあります。
主治医になると、こんな流れです。
まず入院時に、病歴など問診します(アナムネーゼ、アナムネ)。
いろいろ話しながら、主訴(症状)、既往歴(過去の病気)、家族歴(親族の病気)などを、カルテに記載します。
*最近は電子カルテが普及しており、パソコンの画面上で、患者さんのカルテを作成します。
そして、問題をリストアップし、それを調べるための検査計画を立てて、検査をオーダーします。
検査結果から、追加に必要な検査はないか、治療方針をどうするかなど、次に進んでいきます。
もちろん、オーベン医師にもお伺いして、報告確認をします。
途中では、教授回診や医長回診などで、プレゼンテーション(数分で患者さんの説明紹介)し、いろいろなアドバイスやお叱りを受けながら、治療方針に修正も加えていきます。
新人医師には、これからのすべての経験が財産になります。
例えば、内科医であっても、患者さんの皮膚の処置をしなければならないかもしれない。
別の症状が現れ、外科や脳外科を受診してもらわなければならないかもしれない(= 対診)。
その判断、決断をしなければならない(重篤な疾患を見逃してはならない)。
毎日があっという間に過ぎて行き、少しずつ一人前に近づいていきます。